皮膚に優しい洗顔料やボディソープとして弱酸性の洗浄成分を使った商品も多いですが、健康的な人間の皮膚は弱酸性です。
その為、肌が乾燥してバリア機能が低下しているときなどは、皮膚もアルカリ性に傾きがちになっています。
美しい肌を維持するためにはしっかり肌を弱酸性にしておく必要があります。
当ページでは、皮膚を弱酸性にする方法や、どのように洗顔料やボディソープを選べばいいのかを調べて紹介しています。
そもそもどうして皮膚は酸性に傾くの?

そもそも、毎日の生活や時間帯、肌質、体質によって、どうして皮膚のpH値は変化して酸性・中性・アルカリ性に傾くのでしょうか?
また、どうして肌を弱酸性に保つ必要があるのでしょうか?
健康的な人間の皮膚の表面(表皮)には、天然のクリームともいわれる皮脂膜が張られています。
皮脂腺から分泌された皮脂と汗腺から分泌された汗などが混ざって出来た乳化物の保護膜です。
皮脂膜の中には、美肌菌とも呼ばれる皮膚常在菌から生成される分泌液(脂肪酸)や汗に含まれるアミノ酸や乳酸が含まれているのでph4~6の弱酸性に傾いた状態です。
皮脂膜の働きとは?

皮脂膜でしっかりコーティングされると、肌内部の水分の蒸発を防ぎ保湿や保水効果を高めてくれる他にも、善玉菌である美肌菌(表皮ブドウ球菌)が増え肌表面を弱酸性に保ち、逆に、アルカリ性が大好きな悪玉菌(細菌や微生物)である黄色ブドウ球菌などの働きを抑制してくれます。
皮脂分泌量は額(おでこ)や鼻の頭などいわゆるTゾーンや頭皮などに多く、皮脂膜が増えることでツヤ・うるおい・滑らかさが出て美肌に促してくれます。
- 弱酸性に保つ
- 悪い菌が繁殖しにくい環境に
- 潤い・水分の蒸発を防ぐ
- 艶や潤いのある肌に
- 柔軟性・弾力性を保つ
皮脂は肌にメリットがある反面、汚れや雑菌が付着しやすくなったり、日焼けの紫外線が当たって発生する活性酸素で酸化し過酸化酸素になると皮膚の刺激や炎症等様々なデメリットもあります。
また、夏場など温度が上がり皮脂がゆるくなると流動性が出てきてしまい、ファンデーションや化粧下地の化粧崩れが起きやすくなってしまいます。
その他にも、角質層が厚く、硬くなった状態で皮脂が過剰に分泌されると、毛穴の入り口付近で角質(角栓)に蓋をされて上手く排出できずに、アクネ菌の増殖を許しニキビや吹き出物の原因にもなってしまいます。
肌を健やかに綺麗に保つためにも日ごろから皮脂や皮脂膜のコントロールは大切になってきます。
逆に皮膚がアルカリ性に傾くと肌トラブルの原因にも
皮脂分泌量が低かったり、大量に発汗するなどで皮膚表面がアルカリ性に傾くと皮膚表面はアルカリ性に傾いてしまいます。
そうすると、美肌菌(善玉菌)ではなく、悪玉菌優位の肌環境に一変して大人ニキビや吹き出物、炎症、湿疹などの肌トラブルや肌悩みの要因になってしまいます。
皮膚のpH調整と肌の状態には関係性があり、乾燥肌や敏感肌、アトピー肌の方はアルカリ性に傾きやすいことが分かっています。

皮脂の量は思春期から20代にかけて、またホルモンの変化などで急激に増加しますが、加齢と共に徐々に減少していってしまいます。つまり、老化と共に皮膚表面はアルカリ性に傾きやすくなってしまうのです。
皮膚を弱酸性にする方法とは?洗顔料とボディソープの選び方

乾燥肌や敏感肌が原因で皮膚がアルカリ性に傾いて困っていて、皮膚を弱酸性にする方法を探しているという方は、体温を上げ皮脂の量を増やすのも有効です。
体温が4度上がると皮脂量はそれに伴って2倍になると言われています。
体温を上げて皮脂の分泌量を増やし、皮膚表面の弱酸性を目指す方法をまとめました。
- ウォーキングやストレッチで身体を動かす
- 湯船で入浴して体を芯から温める
- 蒸しタオルで顔全体を温める
これらを日常生活の中に取り入れて、身体の中から自然に皮脂が分泌されやすい体内環境を作っていきましょう。
皮脂の量から洗顔料やボディソープを選ぶ
実際に自分の皮膚を触っても気づきますが、季節や食生活によっても皮脂の分泌量は変わってきます。
いつも同じ洗顔料やボディソープを使うのではなく、自分の肌の皮膚の状態に合わせた洗顔料やボディソープを選びましょう。
夏場などオイリー肌が気になる時

オイリー肌になりやすい夏場などは、汗をかく量も増えるのと同時に皮脂の分泌量も増えてきます。
自分の皮膚を触ってベタつきやテカリが気になるようならアルカリ性の石鹸や石鹸洗顔料、ボディソープなどでしっかりと皮脂汚れを落とすのがオススメです。
ただし、洗顔や洗浄後は、間髪入れずに化粧水・乳液・クリームなどで保湿ケアをしましょう。
冬場など肌の乾燥が気になる時

秋や冬場など寒い時期は肌の乾燥が気になる季節です。
皮膚の表面温度が低下すると皮脂の分泌量が足りなくなり、皮脂膜も形成されにくくなるので肌のバリア機能も働きにくくなってしまいます。
敏感肌の場合、健康的な方に比べて一度アルカリ性に傾いた肌を、弱酸性に戻すまでにかかる時間は2倍程も掛かると言われています。
その為、自分の肌を観察して乾燥が気になる時には弱酸性の洗浄成分が入った洗顔料やボディソープをチョイスしましょう。

最近は近くのドラッグストアなどでアミノ酸系のシャンプーや洗顔料、ボディソープが手軽に購入できるので気になる方は常に自宅にストックしておきましょう。
【まとめ】皮膚を弱酸性にする方法を紹介!洗顔料やボディソープについても
皮膚を健康的で健やかな状態に保つにはアルカリ性よりも弱酸性に保つのが大切です。
弱酸性に保つためには皮脂や水分のバランスを考えたスキンケアが大切です。
当サイトでオススメする皮膚を弱酸性にする方法としては、軽い運動や入浴などの皮脂分泌を促す方法です。
また、自分の肌の皮脂量に合わせた洗顔料やボディソープを選んで潤いがキープされやすい肌環境を構築するのを常に意識するのが良いでしょう。
美肌は一日にしてならずですね。